はじめに
前回の記事では、修士論文(Dissertation)提出までの道のりについて書きました。
テーマ変更、データ収集、統計分析、そして15,000ワードに及ぶ論文執筆。
何度も心が折れそうになりながらも、なんとか提出までたどり着くことができました。
今回は、その後の結果発表から大学院修了までの流れ、そして約1年3か月にわたるイギリス大学院生活を終えて感じたことについて書いていきたいと思います。
修士論文の結果発表
2023年9月、私は無事に修士論文を提出しました。
提出を終えた瞬間は大きな達成感がありましたが、結果が出るまではやはり不安もありました。
とはいえ、提出時点では「これ以上はできない」というところまでやり切った感覚もあり、「おそらく大丈夫だろう」という気持ちもありました。
そして数か月後、結果発表の日を迎えます。
恐る恐る成績を確認すると、無事に合格。
さらに、それまで大学院で提出したレポート課題の中でも最も高い評価をいただくことができました。
英語で15,000ワードの修士論文を書くという経験は、私の人生の中でも間違いなく最も大変な学習経験の一つでした。
だからこそ結果を見た瞬間は本当に嬉しく、「やっと終わった」という安堵感でいっぱいだったことを今でも覚えています。
無事に大学院を修了
修士論文の合格によって、無事に修士課程の修了が確定しました。
渡英した当初は、授業の英語がほとんど聞き取れず、内容についていくことすら難しい状態でした。
そんな自分が最後までやり切り、イギリスの大学院を卒業できたことは大きな自信になりました。
卒業式は2023年12月に行われましたが、その頃にはすでに現地でフルタイムの仕事を始めていたため参加することはできませんでした。
少し残念な気持ちもありましたが、それ以上に無事に修了できた喜びの方が大きかったです。
支えてくれた人たちへの感謝
今回の留学は、決して私一人の力で成し遂げられたものではありませんでした。
留学を応援してくれた家族。
出発前からサポートしてくださった留学エージェントの方々。
英語学習を支えてくださった先生方。
現地で助けてくれた日本人学生の皆さん。
そしてイギリスで出会った多くの仲間たち。
本当にたくさんの人に支えられてここまで来ることができました。
その中でも、一番近くで支えてくれた妻には感謝してもしきれません。
慣れない海外生活の中で一緒に苦労を乗り越え、何度も励ましてくれた存在がいたからこそ、最後まで頑張ることができました。
改めて、この場を借りて感謝を伝えたいと思います。
イギリス大学院生活を終えて感じたこと
英語力
「英語力は伸びましたか?」
これは留学を考えている方からよく聞かれる質問です。
結論から言うと、英語力は確実に伸びたと思います。
渡英前はIELTS5.0程度だった英語力が、卒業時には大学院修了基準である6.5相当まで向上しました。
特に大きく伸びたと感じるのはReadingとWritingです。
大学院では毎週のように論文を読み、レポートを書き続けます。
さらに修士論文では大量の論文を読み込み、自分の研究として文章を書き上げる必要があります。
そのため、読む力と書く力はかなり鍛えられました。
一方で、SpeakingとListeningについては想像していたほど簡単には伸びませんでした。
もちろん以前より話せるようにはなりましたし、ネイティブスピーカーと1対1であれば問題なく会話できる場面も増えました。
しかし、複数人でのディスカッションやネイティブ同士の自然な会話になると、最後まで苦戦することも少なくありませんでした。
留学すれば英語がペラペラになると思われがちですが、実際はそんなに甘くありません。
だからこそ、英語学習は帰国後も継続することが大切だと感じています。
友人関係
正直に言うと、日本人以外で「親友」と呼べるような友人はそれほど多くできませんでした。
語学学校の場合は毎日同じメンバーと顔を合わせるため友人もできやすいと思います。
しかし大学院の場合、授業数そのものが多くなく、授業以外で会う機会も限られています。
また、周囲との英語力の差を感じる場面も多く、会話の輪に入ることが難しいこともありました。
さらに私は学生寮ではなく民間の住居に住んでいたため、友人関係を広げる機会も比較的少なかったように思います。
それでも、Pre-sessional Courseで出会ったシリア人のJamil。
そしてMeetupで出会ったインドネシア人の友人。
この二人との出会いは、私の留学生活を大きく支えてくれました。
友人の数は多くなくても、長く付き合える友人ができたことは留学生活における大きな財産だと思っています。
ちなみに、この二人とは帰国した今でも連絡を取り合っています。
大学院での学び
大学院で学んだ経験そのものは、本当に価値のあるものでした。
授業ではプレミアリーグのトップレベルでコーチをしている方がゲスト講師として登壇することもありました。
また、クラスメイトにもさまざまなスポーツで指導をしているコーチたちがいて、多くの刺激を受けました。
日本にいたままでは出会えなかった人たちと交流し、多様な考え方に触れられたことは非常に大きな経験だったと思います。
ただ一方で、「学問を英語で学ぶ難しさ」も強く感じました。
今振り返ると、知識を学ぶ効率だけを考えれば、日本語で学んだ方が圧倒的に速かったと思います。
英語で学ぶということは、知識を理解するだけでなく英語も同時に処理しなければなりません。
そのため、学習効率という面では苦労する場面も多くありました。
それでも、英語で学問に挑戦した経験そのものが、自分の視野を大きく広げてくれたと感じています。
留学費用
イギリス大学院留学は、とにかくお金がかかります。
私の場合、
・学費:約250万円
・家賃:約200万円
これだけでも約450万円でした。
さらに、
・食費
・交通費
・航空券代
・ビザ申請費用
・海外保険料
などを含めると、実際にはさらに大きな金額になります。
決して安い挑戦ではありません。
一方で、アルバイトをすれば生活費の一部を補うことは可能です。
実際に私も現地でアルバイトをしていましたし、日本語教師としてオンラインで働いていた日本人学生もいました。
工夫次第では家計の負担を軽減することもできると思います。
大学院生活を振り返って
留学生活は決して順風満帆ではありませんでした。
英語に苦しみ、友人作りに悩み、修士論文では何度も壁にぶつかりました。
費用面でも大きな負担がありました。
それでも、もし今の知識と経験を持ったまま33歳の自分に戻れるとしても、私はもう一度イギリス留学を選ぶと思います。
それほどまでに、この経験は私の人生を大きく変えてくれました。
日本にいたままでは出会えなかった人たちと出会い、日本にいたままでは見ることのできなかった景色を見ることができました。
そして何より、自分自身の可能性を広げることができたと感じています。
最後に
こうして約1年3か月にわたるイギリス大学院生活は幕を閉じました。
決して楽な道のりではありませんでしたが、振り返ると人生の中でも特に濃密で充実した時間だったと思います。
そして、ここから私のイギリス生活は新たなステージへ進みます。
次回からは、大学院卒業後に始まった現地での就職活動や仕事について書いていきたいと思います。
ようやく手にした現地企業での仕事、そして海外で働いて感じたことなどもお伝えしていく予定です。
留学生活とはまた違った学びや苦労がたくさんありましたので、ぜひ楽しみにしていてください。
読者の皆様へ
私は「高校教員を辞めてイギリス大学院へ留学する、そして転職する」という、少し勇気のいる選択をしました。
もし今、
・留学に興味がある
・転職を考えている
・教員として今後のキャリアに悩んでいる
・海外での生活や働き方に興味がある
という方がいれば、ぜひお気軽にお問い合わせフォームからご連絡ください。
私自身、多くの方に支えられながら留学や転職という挑戦をしてきました。
このブログで紹介している経験が、皆さんの次の一歩のヒントになれば嬉しいです。
感想や質問だけでも大歓迎ですので、お気軽にメッセージをお送りください。
▼前回の記事はこちら
「修士論文提出直前、人生で最も追い込まれた数か月」
https://motokyouin.com/uk-master-thesis-most-stressful-months/
▼次回の記事はこちら
「卒業後、ロンドンで働くことを決めた話」
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