はじめに
私は33歳の時にイギリスへ渡りました。
もっと成長したかったから。
安定した環境の中で、このまま何十年も同じ仕事を続けていくことに違和感があったから。
そして、教育現場以外の世界も見てみたかったから。
そんな理由でイギリス留学を決意しました。
実際にイギリスへ来てからは、思い通りにいかないことばかりでした。
メンタル的にも体力的にもかなり苦しい場面がありましたが、それでも何とか食らいついてここまでやってきました。
これまでは、そんなイギリス留学生活の序盤であるPre-sessional Courseについて書いてきました。
そしてPre-sessional Courseの試験を無事に突破した私は、いよいよイギリス大学院の修士課程へ進むことになります。
この記事からは、大学院での留学生活について書いていきたいと思います。
全く通用しない自分の英語力
イギリスへ渡ってから約3か月。
Pre-sessional Courseの試験や留学初期に起こるさまざまな困難を乗り越え、ようやく大学院生活が始まろうとしていました。
▼過去の記事はこちら
振り返ると、たった3か月ではありましたが、本当にいろいろなことがありました。
試験を突破し、多くの困難を乗り越えてきたこともあり、渡英直後と比べると明らかに自信を持って生活できるようになっていました。
そして満を持して、大学院の授業に臨むことになります。
私が学んでいたコースは MSc Sports Coaching and Performance という修士課程のコースでした。
ここでは主にスポーツコーチングについて学びます。
一言でコーチングと言っても、その内容は多岐にわたります。
選手への声かけやコミュニケーション、コーチング環境の構築、パフォーマンス分析など、さまざまな視点からスポーツ指導について学んでいきます。
私が受講していた授業は以下のようなものでした。
▼実際に受けていた授業

最初に受講した授業は Effective Coaching という授業でした。
Pre-sessional Courseを終えたことで多少の自信はついていましたが、それ以上に大きな期待と緊張がありました。
どんな授業なのだろう。
どんなことを学ぶのだろう。
どんな人たちと一緒に学ぶのだろう。
そんなことを考えながら、大学院生活のスタートを心待ちにしていました。
「こういう経験をするために、たくさんの人の反対を押し切って留学に来たんだ」
そんな思いもありました。
ようやく自分が望んでいた挑戦が始まる。
そんな高揚感でいっぱいでした。
しかし、そのワクワクは授業開始と同時に吹き飛びました。
マジで英語が速すぎる
冗談抜きで、授業内容の半分も理解できませんでした。
これまで積み上げてきた自信が一気に崩れていく感覚でした。
今までPre-sessional Courseで一緒に学んでいた学生たちは、あくまでノンネイティブの学生たちでした。
当時は気付きませんでしたが、彼らもまた英語を学ぶ立場の学生だったのです。
しかし大学院に進むと状況は全く違いました。
ネイティブスピーカー、あるいはそれに近い英語力を持つ学生たちが当たり前のように授業を受けています。
彼らの英語は、私がこれまで接してきた英語とは別物でした。
話すスピード。
使う単語。
表現の幅。
そのすべてが別次元でした。
日本で学校教育を通して学んできた英語と、実際にネイティブが使う英語には大きな隔たりがあることを痛感しました。
授業はどんどん進んでいきます。
必死に聞いていても理解が追いつかず、最初の授業は半分も内容を理解できないまま終わってしまいました。
容赦ないグループディスカッション
さらに衝撃だったのは授業中の雰囲気でした。
先生は次々と学生を指名します。
学生たちは積極的に手を挙げて発言します。
その積極性に圧倒されていました。
そして極めつけが、授業中に何度も行われたグループディスカッションです。
内容そのものは決して難しいものではありません。
例えば、
- コーチが選手と良い関係を築くために必要なことは何か
- コーチと選手の関係が壊れる要因は何か
といったテーマです。
日本語であれば問題なく話せる内容だったと思います。
しかし、それを英語で、しかもネイティブレベルの学生たちと議論するとなると話は別です。
私が最初の授業で同じグループになったのは、
- 大学生ラグビーチームのコーチ
- 現役選手でありながらコーチも兼任している学生
の2人でした。
もちろん私も黙っていたわけではありません。
これまで学んできたことを総動員しながら、何度か発言することはできました。
しかし正直なところ、多くの時間は会話についていくのが精一杯でした。
まるで自分だけが空気のような存在になっている感覚でした。
本当に悔しかったです。
それでも負けたくなかった
ただ、その一方でこうも思いました。
「自分が望んでいたのは、まさにこういう環境じゃないか」
居心地の良い場所ではなく、自分より優秀な人たちがたくさんいる環境。
簡単には通用しない環境。
自分自身で選んだ挑戦の場。
確かに悔しかったです。
英語力の差を痛感し、自信も失いました。
それでも、
「ここで負けたくない」
そう強く思いました。
大学院での最初の授業は、自分の無力さを思い知らされると同時に、新たな決意を固める時間にもなったのでした。
最後に
今回は、イギリス大学院で受けた最初の授業について書いてきました。
これは留学あるあるかもしれませんが、英語力が少し伸びて自信がついてきたと思った頃に、また新たな壁にぶつかります。
そしてその壁を乗り越えると、また少し成長している。
留学生活は、その繰り返しだったように思います。
私自身もPre-sessional Courseで培った自信を、この大学院最初の授業で一気に打ち砕かれました。
しかし、この経験があったからこそ、その後さらに成長することができました。
次回は、大学院で初めて取り組んだ論文課題と、初めてイギリスで出会った日本人学生達について書いていきたいと思います。
読者の皆様へ
私は「高校教員を辞めてイギリス大学院へ留学する、そして転職する」という、少し勇気のいる選択をしました。
もし今、
・留学に興味がある
・転職を考えている
・教員として今後のキャリアに悩んでいる
・海外での生活や働き方に興味がある
という方がいれば、ぜひお気軽にお問い合わせフォームからご連絡ください。
私自身、多くの方に支えられながら留学や転職という挑戦をしてきました。
このブログで紹介している経験が、皆さんの次の一歩のヒントになれば嬉しいです。
感想や質問だけでも大歓迎ですので、お気軽にメッセージをお送りください。
▼前回の記事はこちら
「Pre-sessional Course編⑨」
https://motokyouin.com/pre-sessional-course-speaking-listening/
▼次回の記事はこちら
「初めての課題と初めてイギリスで出会った日本人学生」
https://motokyouin.com/uk-master-first-assignment-japanese-students/





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